
この記事のポイント
・大事なログイン情報は、預けているサーバーの中に置かない
・二要素認証とパスワードの使い回しをやめることが一番効く
・Garoopはインフラを大きなクラウドに任せ、鍵はAWSのパラメータストアで管理している
こんにちは。株式会社Garoop代表の山下です。
先に結論を書きます。大事なログイン情報は、預けているサーバーの中に置かない。そして二要素認証をつける。 今回のGMOのお知らせを読んで、あらためてこの2つが一番効くと思いました👍
今日は、公式の発表に書いてあることだけをもとに、僕たちが普段どうしているか、みなさんが今日からできることをまとめます。
何が起きたのか(公式発表より)
GMOインターネットグループが10月23日に出した第3報によると、流れはこうです。
・10月19日:利用者からの問い合わせで調査を開始
・10月20日:「お名前.com デスクトップクラウド」の一部のサーバーに、第三者による不正なプログラムが置かれているのを確認
・10月21日 4時:被害が広がらないよう、全プランのサーバーを順次停止
・10月22日:警察に相談
影響の可能性があるサーバーは26,739件とされています。これは「対象になりうる数」で、全部に不正アクセスがあったと確認されたわけではありません。サーバー内に保存されていた情報が対象で、取引ツールに保存されていた取引口座のログイン情報も含まれるとされています。クレジットカードなどの決済情報は、サーバー上には持っていないそうです。
出典:GMOインターネットグループ「[【重要】「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスに関するお詫びとお知らせ(第3報)](https://group.gmo/info/alert/20261023/)」(2026年10月23日)
侵入経路は調査中です。なので僕から原因について何か言うことはしません。ここで見ておきたいのは、利用者として何をしておけばよかったかの方です。
公式が利用者にお願いしていること
第3報には、利用者へのお願いがはっきり書かれています。
・取引口座と取引ツールのパスワードを、FX取引に使っていない別の端末から変更する
・ログイン中のセッションをすべて切断する
・取引履歴と残高を確認する
・取引先が用意している二要素認証を設定する
・サーバー内に保存していた認証情報や、同じパスワードを使っている他のサービスも変更する
・不審なメールやメッセージのURL・ファイルは開かない
どれも、このサービスを使っていない人にもそのまま効く内容です。
僕たちが普段やっていること
① インフラは、守りに強い大きなクラウドに任せる
10月20日、僕はXにこう書きました。
「僕の観測範囲内ではAWSとかGCPってそれなりのIIT出身とかのエンジニアリング能力持った人が運営してるから(中略)基本インフラはこの辺使ってる😂」(2026年10月のXより)
Garoopのサービスは、基本的にAWSやGCPの上で動かしています。守りの部分は、世界中から集まった強いエンジニアが24時間見ているところに任せる。小さな会社にとっては、これが一番コスパのいい守りです。
② ログインの入り口にロボット判定をつける
10月10日には、Garoopのサービスのログイン・新規登録・パスワード再設定に、Googleの reCAPTCHA v3 を入れました。人間かロボットかを裏で見分けて、パスワードを総当たりで試すような攻撃を入り口で止めます。
③ 「鍵」をサーバーにベタ書きしない
Garoopのサービスでは、データベースのパスワードや外部サービスのAPIキーを、コードやサーバーの中に直接書いていません。AWSの「パラメータストア」という鍵の保管場所に入れておいて、サービスが動くときだけ読み込む形にしています。鍵の置き場所を1か所に決めておけば、管理も見直しもしやすくなります。
今日からできること
・大事なサービス(銀行・証券・メール)から順に、二要素認証をオンにする
・同じパスワードを使い回しているサービスを書き出して、1つずつ別のパスワードに変える(パスワード管理アプリを使うと楽です)
・レンタルサーバーやクラウドの中に、他のサービスのログイン情報を保存していないか確認する
・「不正アクセスがありました」という連絡が来たら、公式サイトのお知らせを自分で開いて確かめる。メールのリンクからは開かない
次に挑戦すること
Garoopは子ども向けのサービスも作っているので、守りは「ばっちり」が当たり前でないといけません。ログインの守り、鍵の管理、更新のスピード。この3つを、これからも仕組みで回していきます🚀
おわりに
セキュリティは、怖がるより、決めたことを淡々とやる方が効きます。二要素認証をつける、パスワードを使い回さない、鍵をサーバーに置かない。今日5分でできることからやってみてください。